夏の食卓を彩る万願寺甘とうは、いくつもの偶然が重なり当市万願寺地区で誕生しました。京の伝統野菜の「伏見とうがらし」と何らかの古いアジア系品種との自然交雑によって、元祖となる甘とうが生まれたと推測されています。
当初は農家の自家用として栽培されていましたが、その美味しさが噂になり、次第に栽培する地域が広がっていきました。美味しいと評判にはなりましたが、万願寺地区以外の場所では連作がきかず病気に弱く、栽培が難しいと敬遠されました。万願寺地区では大雨の度、近くを流れる伊佐津川の洪水により肥沃な泥土が運び込まれ、農作業に適した土壌や遊水地帯であったことから、栽培が成功したと推察されています。
京のブランド産品第一号に選ばれた万願寺甘とうは、大人気で一時は品薄になることもありました。当時は、辛味の強いものが混ざることもありましたが、生産者の知恵と努力により現在では、その辛味を完全に抑えた万願寺甘とうが出荷されています。
鮮やかな濃緑色でハリとツヤがあり、大型のトウガラシの中でもシュッとして細長く、肩がくびれて全体的に緩く曲がっているのが特徴です。一口食べると、爽やかな甘みの中にトウガラシ独特の香味が広がります(辛くはありません)。煮ても焼いても揚げても美味しい肉厚なその実は、種も少なく丸ごといただくことができます。
門外不出で守られてきた万願寺甘とうの種から栽培されたものであっても、万願寺甘とうを名乗るには、数々の基準をクリアしていく必要があります。生産者によって大きさや曲がり具合など、細かく定めた選別基準に沿って 秀・優・良 の3ランクに選果し、さらにもう一度協同の検品場での最終検品にて、基準をクリアしたものだけが「万願寺甘とう」のブランド使用を許されて出荷されます。
現在、舞鶴・綾部・福知山の限られた生産者の元で大切に育てられています。そして厳しい目で管理・選果され皆様の元に届く万願寺甘とうは、決してムラのない「万願寺甘とう」だけの美味しさと言えるでしょう。
名称 | 場所 | 電話番号 | 営業時間 |
舞鶴市南田辺 (JA舞鶴西支店隣) |
0773-75-9330 | 9:00-16:30 | |
舞鶴市溝尻150-11 まなびあむ1F | 0773-65-3131 | 9:00-16:30 |
※日によって売り切れ、未入荷の場合もございますので予めご了承ください。